38歳女性、様々な学び方、生き方を学んだ通信制

通信講座や職業訓練所など、全日制の学校以外でも学びの場所が増えてきました。また、大人の学び直しもピックアップされるようになってきました。通信制の高校に通ってみて、事情があって全日制を選択しなかった方や、あの時学びたかったけれど今なら学べるという方が、思ったよりも多かった事に驚いた記憶があります。
かくいう私も通信制の高校を卒業しました。一度全日制の高校に入学したのですが、元来気が弱く不器用で、のんびりとしたマイペースの私は、義務教育が終わった以上すべての責任は生徒が持つ、成績も生徒自身の責任、というようなやや突き放した担任と折り合いがつかず中退、そして通信制の高校に転入したのです。
挫折感の中通信制高校に通い始めましたが、まず教師との相性が悪く中退した私にとって、人情味に溢れる穏やかな教師陣に驚かされました。勿論高校ですので、勉強が出来なければ卒業は出来ません。しかし、教えよう、卒業させてあげよう、支えてあげよう、という姿勢が強く感じられたのです。また、不得手な事や出来ない事に対しても寛容的でした。全日制の学校とは違い、毎日顔を合わせる訳ではありませんので、クラスメイトや教師間の関係は密ではないのですが、それでも共に学ぶ仲間たち、皆教え子である、という雰囲気があったので孤独感はありませんでした。高校とは自己責任の上に成り立つものだと思っていた私には、こんなに素晴らしい学校があるのか、感動したほどです。
しかし全日制のように学校側がカリキュラムを組むシステムとは違い、自分で選択し自分で学んで行くシステムの学校ですので、最低限の履修科目が取得出来ずに泣きながら留年、という体験もしました。友人たちは皆進級、進学したのに置いてけぼりになった気持ちにもなりましたが、そんな時でも恩師の皆さんは厳しく、でも温かく支えてくれたのです。
不器用ながらなんとか卒業を迎えた時、担任教師は「良かったね!」と送り出してくれ、入学当時挫折感で一杯だった私は、こんな自分でも高校を卒業することが出来るんだ、と自信にも繋がりました。
ストレートに、スマートに高校を卒業出来た訳ではないので、やや学歴に不安は今もあります。しかしそれはプラスにもなっているのです。
面接に行くとき、「一度中退したのに卒業したんですね」と好意的に受け取ってくれる面接官や、性格のアピール等で「一度挫折しましたが不器用ながら高校卒業に向けてやり遂げることが出来ました。要領は悪いかもしれませんが、粘り強さが私の強みです」と言い切ることが出来るからです。
高校を中退した時には、私の将来はどうなっちゃうんだろう、と先を見据えられずにいました。ですが、この体験があったからこそ得られた粘り強さはあると思います。
同時に、学校の事で悩んでいるのだけど、あなたの時はどうだったの? と相談されたこともあり、私だけでなく皆学ぶ事や将来に対しての思いがあるということも知りました。
学歴社会の今、学歴や学びに思いを悩ませる方も大勢いらっしゃいます。その中でも、通信制の高校という選択をし、たくさんの学び方や生き方があると体験出来、自分らしさがあっても良いのだ、ということを身を以て体験出来たことは、私の人生の宝なのだと思います。